ワンタイムパスワードとは
ワンタイムパスワードとは、アプリやWebサイトなどにログインする際の使い捨てパスワードを指します。いつ利用するのか疑問に思う方もいるかもしれませんが、基本的には高度なセキュリティが求められる場面で使用されています。
インターネットが発達した現在、オンラインで買い物をしたり銀行口座から振込みを行ったりする人は多いでしょう。こうしたオンライン決済では、銀行アカウントなどへのログインが欠かせません。
ログインには通常、IDとパスワードを組み合わせる方法が一般的です。しかし実際には、これだけでは情報漏えいのリスクが高いといわれています。
例えば、従業員が同じパスワードを複数のサイトで使い回していた場合、1つのサイトから情報が漏れるだけで社内システムにまで不正アクセスされる恐れがあります。実際、近年は大手企業でも不正ログイン被害が増えており、取引先や顧客からの信頼を失うだけでなく、高額な損害賠償に発展するケースもあります。
こうしたリスクを抑えるために登場したのが、認証のたびに一度しか使えないパスワードを発行する「ワンタイムパスワード」の仕組みです。
たとえパスワードが盗まれても、その時点で無効になっているため、システムへの不正ログインを未然に防げます。特に金融機関や個人情報を多く扱う企業では、今や導入が必須ともいえる重要なセキュリティ対策です。
以下の記事では、ワンタイムパスワードを含む二要素認証の必要性についても解説しています。ぜひセキュリティ対策を考える際の参考にしてください。
ワンタイムパスワードの使い方
ここからは、ワンタイムパスワードの具体的な使い方について解説します。トークン・スマートフォンなどを使った5つの方法を見ていきましょう。
トークンを利用するワンタイムパスワードの使い方
ワンタイムパスワードを発行する認証方式の一つに、トークン(ワンタイムパスワード生成器)を利用する方式があります。ユーザーがログインする度に新しいパスワードを発行する電子機器です。ハードウェアトークンとも呼ばれます。トークン本体に、パスワードとなる数字を表示する画面がついており、表示されるパスワードを用いてログインします。
またこのパスワードは、トークンに組み込まれたシステムが一定時間おきに新たに生成しています。つまり一定時間が過ぎると、そのパスワードは無効になります。製品によっては1分ごとにパスワードを生成するように設定されており、頻繁なパスワード変更による強固なセキュリティを実現しています。
以下の記事では、トークンの仕組みや特徴をより詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
スマートフォンを利用するワンタイムパスワードの使い方
広く普及したスマートフォンを利用して、ワンタイムパスワードを発行するアプリも登場しています。ハードウェアのトークンに対してソフトウェアトークンとも呼ばれ、基本的な仕組みはどちらも同じです。スマートフォンさえあればトークンを持ち歩く必要がないため、利用者にとっても利便性の高いシステムといえるでしょう。
メールを利用するワンタイムパスワードの使い方
ワンタイムパスワードをメールで受信する方法です。パスワードが必要な時に、事前に登録したメールアドレス宛てにパスワードが送信されます。受けとったパスワードを、ログイン画面に入力することで認証が可能です。誰でも利用しやすいメリットがあります。
なお注意点として、メールアカウントが不正利用された場合、第三者にワンタイムパスワードを閲覧される可能性があります。メール認証を利用する際は、アカウントのセキュリティ対策も徹底しましょう。
SMSを利用するワンタイムパスワードの使い方
携帯電話のショートメッセージ(SMS)で、ワンタイムパスワードを受信する方法です。ワンタイムパスワードのログインが必要なアプリやWebサービスに、携帯電話番号を登録しておくだけで利用できます。SMSにパスワードが届いたら、それをログイン画面で入力すれば認証完了です。
携帯電話があれば誰でも使えるため、利便性が高く操作もしやすいでしょう。登録した電話番号でしかワンタイムパスワードを受信できないので、セキュリティ性にもすぐれています。
音声(電話)を利用するワンタイムパスワードの使い方
ユーザーの電話番号宛てに、音声でパスワードを通知する方法です。まず、該当サービスから電話がかかってきます。ユーザーが電話に出ると音声でパスワードが通知されるので、ログイン画面でそのパスワードを入力します。
文字での通知履歴が残らないため、第三者にパスワードを知られることがなく安全ですが、履歴がないためパスワードを失念しないように注意が必要です。
使い方の共通手順(ログイン~認証完了まで)
発行方法が違っても、利用の流れは概ね共通です。まずは全体像を押さえると、発行方法別の説明が理解しやすくなります。
- ID・パスワードなど、通常のログイン情報を入力します。
- 画面の案内に沿って、ワンタイムパスワードを発行します(アプリ表示、SMS受信など)。
- 届いたコード、または表示されたコードを入力します。
- 認証が完了するとログインや取引が確定します。
- 期限切れや入力ミスの場合は、再度発行して最新のコードを入力します。
届かない/入力できないときの確認ポイント
ワンタイムパスワードが届かない、または入力できない場合は、次の点を順に確認すると切り分けしやすくなります。
Q. SMSが届きません
A. 電波状況や端末の受信設定により遅延する場合があります。しばらく待っても届かない場合は、登録している電話番号が正しいかも確認してください。
Q. メールが届きません
A. 迷惑メールフォルダに振り分けられることがあります。受信許可設定や、登録メールアドレスの誤りもあわせて確認してください。
Q. コードを入力しても「無効」と表示されます
A. 有効期限が短いことが多いため、最新のコードを入力しているか確認してください。何度か失敗すると一時的に利用できない場合もあるため、画面の案内に従って再発行してください。
Q. アプリ(トークン)の表示コードで認証できません
A. 端末の日時がずれていると、コードが一致しない場合があります。端末の時刻設定を自動にし、再度発行して入力してください。
Q. 機種変更後に使えなくなりました
A. アプリ型のワンタイムパスワードは、端末の移行手続きが必要な場合があります。利用中のサービスの案内に従い、再設定してください。
ワンタイムパスワードの使い方について解説してきましたが、具体的な製品について知りたい方は下記の記事をご覧ください。トークン型やスマホアプリ型など複数製品を比較できます。無料の資料請求も可能なので、ぜひご利用ください。
ワンタイムパスワードの活用事例とメリット
ネットバンキングや仮想通貨、テレワークの普及により、ワンタイムパスワードは私たちの身近なところで広く利用されています。ここでは、具体的な活用シーンやメリットを詳しく解説します。
ネットバンキングへのログインで利用する
ネットバンキングでは、契約番号などのIDと、利用者が設定したパスワードを入力してログインする方法が一般的です。しかし最近では、それに加えてワンタイムパスワードで再認証する仕組みを採用する銀行が増えています。
ワンタイムパスワードを生成するトークンやスマートフォンのアプリを使用するほか、セキュリティをさらに強化する方法として「マトリクス表(乱数表)」が使われるケースもあります。これは、ネットバンキング用の契約カードの裏に印刷された表のことで、システムから「縦の何行目、横の何列目」と指定された箇所の数値や文字を入力して認証します。
マトリクス表の仕組みにより、同じ座標を指定されたとしても、利用者ごとに表の内容が異なるため、入力するパスワードは全員違います。つまり、不正にログインされそうになっても、マトリクス表が手元にない限り送金などの操作はできず、強固なセキュリティが保たれるのです。
仮想通貨(暗号資産)の取引で利用する
仮想通貨とは、インターネット上で支払いや取引などに利用できる新しい電子マネーの総称です。日本でも普及が進む中、2018年には不正アクセスによって580億円相当の仮想通貨が流出する事件が発生し、大きな社会問題となりました。
こうした背景から、仮想通貨取引所やウォレットサービスでは、ID・パスワードだけでなくワンタイムパスワードを使った二段階認証が広く導入されています。例えば、ログイン時や送金時にスマートフォンの認証アプリやSMSで発行されるワンタイムパスワードを入力しない限り、取引が完了しない仕組みです。
仮想通貨は一度送金されると取り消しができない特性があるため、こうした認証プロセスによって、不正ログインや資産の不正流出を未然に防ぐ強固なセキュリティが実現されています。
リモートワーク時に社内システムへのログインで利用する
感染症対策や働き方改革の影響で、リモートワークを導入する企業が増えました。しかし、自宅など社外から社内システムにアクセスするリモートワークでは、データの漏えいや不正アクセスといったセキュリティリスクが高まります。
そこで多くの企業では、ワンタイムパスワードを含む多要素認証を導入し、セキュリティを強化することで安全なリモートワークを実現しています。
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ワンタイムパスワードの使い方を理解しよう!
ワンタイムパスワードは、認証セキュリティを強化するための使い捨てパスワードです。ネットバンキングをはじめ、高度なセキュリティが求められるログイン認証で導入されており、トークンやスマートフォンのアプリ、SMSなどを活用して認証を行います。
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